VMware ESXiという仮想化ソフトウェアが無償で利用できます。
これを使って、仮想マシンをたくさん作っていきたいと思います。
なお、Google Chromeを使ってアクセスした場合に発生するエラーについても
解決方法を調べてメモしております。
前提
本項では、VMware ESXiを既に導入している前提で話を進めていきます。
もしこの時点でESXi未導入という方は、各自の環境に沿った手順で導入いただければと思います。
管理画面にログイン
管理画面へは、
https://ESXi導入済みホストのIP/ui
でアクセス可能です。
おそらく証明書エラーが発生すると思いますが、
気にせず進んじゃいましょう。
Chromeはログイン後にエラーが発生する
Chromeを使っている場合、以下のようなエラーが出る場合があります。
なお、このエラーは「詳細」をクリックした場合に表示されました。
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原因: Error: [$rootScope:inprog] http://errors.angularjs.org/1.3.2/$rootScope/inprog?p0=%24digest バージョン: 1.8.0 ビルド: 4516221 ESXi: 6.5.0 ブラウザ: Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_13_1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/62.0.3202.94 Safari/537.36 例外スタック: Error: [$rootScope:inprog] http://errors.angularjs.org/1.3.2/$rootScope/inprog?p0=%24digest at https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:263:20611 at l (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:265:12567) at k.$apply (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:265:16690) at HTMLInputElement.<anonymous> (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:267:828) at HTMLInputElement.dispatch (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:262:14464) at HTMLInputElement.r.handle (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:262:11251) at prop (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:263:3018) at n.access (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:262:6702) at n.fn.init.prop (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:263:2642) at V.$set (https://127.0.0.1/ui/scripts/main.js:264:21408) |
このエラーをボタンクリックでは回避できませんので、
Escキーを押すか違うブラウザで再度アクセスしましょう。
推奨されるブラウザはFireFoxとなります。
本項でも、ESXiへアクセスする際FireFoxを利用しています。
ちなみに、「再ロード」を選択するとどうなるか?は試してません。
推測ですが、再び同じ画面を読み込もうとするのでしょう。
FireFoxでESXiにアクセス
今度はFireFoxで先ほどと同じ以下のURLにアクセスします。
https://ESXi導入済みホストのIP/ui
そうするとまたしても証明書エラーの画面が。。。
気にせずに「例外を追加」→「セキュリティ例外を承認」としましょう。
すると、ESXiのログイン画面が表示されるので、
rootユーザでログインしましょう。
無事にログインできたようですね。
Chromeではエラーが発生していましたが、
FireFoxだと全く出てこないですね。
これで仮想マシン作成が捗りますw
データストアにisoファイルをアップロード
仮想マシンを作成するには、まずインストール用のisoファイルを用意してあげる必要があります。
VMware ESXiではデータストアと呼ばれる領域があります。
その領域にisoファイルなどをアップロードすることで、
全ての仮想マシンが当該リソースを利用できます。
まずは、データストアにisoファイルをアップロードしましょう。
私の環境ではHDDを増設しているため、画像のように2TBのデータ領域が認識されています。
デフォルトではdatastore1となっていると思いますが、
環境に左右されると思われるので適宜読み替えてください。
特定のデータストアを選択すると、その領域の概要となる情報が表示されます。
左上にある「データストアブラウザ」をクリックしましょう。
既に私はisoというディレクトリを作成し、その中にisoファイルをいくつかアップロードしています。
自分が利用したいisoファイルを左上の「アップロード」から選択して
ファイルアップロードを行いましょう。
完了したら、仮想マシンの作成に移ります。
仮想マシンを作成
仮想マシンの項目を選択すると、何も作成されていないのが確認できます。
左上にある「仮想マシンの作成/登録」をクリックしましょう。
新規仮想マシンの作成
本項では新規に仮想マシンを作成するので、
デフォルトで選択されている「新規仮想マシンの作成」のままで
「次へ」をクリックします。
仮想マシンの名前とゲストOSの選択
今回はDebian8をインストールするので以下のように設定しました。
(正しいのかわかってないですがw)
ストレージの選択
どのデータストアに仮想マシンのデータを保存するか聞かれます。
私は容量が大きい方を選びました。
設定のカスタマイズ
次の画面では仮想マシンの詳細な設定をできるのですが、
唯一注意したいのは、デフォルトの設定だとアップロードしたisoを
仮想マシン起動時に読み込んでくれないというところです。
データストアにアップロードしたisoファイルを指定できるので、
「CD/DVDドライブ」 - 「データストア ISOファイル」を選択しましょう。
するとファイルの指定が行えますので、アップロードしたファイルに指定しておきましょう。
設定の確認画面
全ての設定が完了したら、画像のように確認画面が表示されます。
特に問題がなければ「完了」をクリックして設定を終了します。
無事に仮想マシンが作成できました。
ようやく"箱"の完成ですねw
さて、ここからDebian 8をインストールしていきますよ!
Debian 8のインストール
いよいよDebian 8をインストールするステップにきました。
上の部分にある「パワーオン」から仮想マシンを起動しましょう。
起動すると、私の環境ではエラーが発生しました。
ブラウザに関係なく発生するエラーのようですが、こちらは回避策がわからなかったです。
(画像なし)
悩んでても仕方がないので、[Esc]キーを押してそのままスルーします。
仮想マシンのコンソール
仮想マシンの画面状態が小さな四角い場所に出ています。
よく見てみるとDebian 8のインストーラーが起動しているのが見えるので、
操作するために画面の部分をクリックしましょう。
Debian 8をインストールする
画像のようにインストーラが出ていると思うので、
上から2番目の「Graphical Install」を選択しましょう。
言語選択画面
最初は言語選択画面なので、おなじみの「japa」あたりを入力して
日本語を選択しましょう。
システムロケーションも聞かれるので、
そのまま日本を選択しておきます。
ネットワークの設定
ホスト名を指定できるようなので、ここでは「kensyo」というホスト名に設定します。
ドメイン名の設定
ここではローカルのドメイン名を指定できるのですが、
特に独自ドメイン取っているとかでなければ設定はそのままで大丈夫です。
そのほかで気にすることがあるとすれば、
自分でDNSサーバを構築して相互に名前解決の検証をさせたりするときくらいですかね?w
とにかく、必須の設定ではないので、
任意の文字列に設定してください。(適当
ユーザとパスワードのセットアップ
ここではスーパー管理者のroot様にパスワードを設定差し上げることになります。
誰にも推測できない強固なパスワードを設定しましょう。
ユーザの作成
次の画面は、一般ユーザを作成する画面です。
任意の名前のユーザを作成して、今後作業するために利用するようにしましょう。
余談ですが、管理者権限が必要な操作は$sudoコマンドを利用して実施することを強くお勧めします。
ユーザのパスワードを聞かれるので、
こちらも強固なパスワードを設定しておきましょう。
ディスクパーティションの設定
ある程度知識がある方は、USBをフォーマットして
次回以降USBから起動するということをしたいときに、
この設定画面から詳細な設定を行うようです。
しかし、私たちはこの設定に時間を取る必要はないので、
デフォルトのままで進みましょう、
ここで「ディスクに変更を書き込むか?」という旨のメッセージが出るので、
「はい」を選択して次に進みます。
〜インストール中〜
ディスクの検査
画像のように、現在認識しているメディア以外に他のCDやDVDがあれば
そっちも検査するよ?というメッセージが出ます。
インストール時に必要なパッケージは、1枚のディスクからインストールできるので
「いいえ」を選択したまま続けましょう。
ネットワークミラーの設定
今度はネットワークミラーを設定して、
パッケージを最新の状態にするか?と聞かれています。
これも後から設定できますし、このタイミングで実施すると
インストールされるパッケージが大幅に増える可能性があります。
インストールできるディスクの容量が限られている場合などにはお勧めできないので、
「いいえ」を選択したまま次に進みます。
ソフトウェアのインストールが本格的に始まるので、
お茶でも飲みながらゆっくり待ちましょう。
パッケージ利用の統計調査
匿名でパッケージの利用状況を調査する設定らしいです。
勝手に外に通信が発生するのは解せないので、
「いいえ」を選択して次に進みますw
ソフトウェアの選択
インストールするパッケージを選択できるのですが、
私はGUIが嫌いなので、デスクトップを無効化して次に進みます。
その場合はたいてい後からsshで接続するようにするので、
ここでsshサーバも一緒に選択しておきます。
GRUBブートローダのインストール
何を言っているのかわからない人は、「はい」を選んだままにして次に進んでください。
ここは「手動で入力」を選ばずに、もう一つ出ている項目を選択しましょう。
私の場合は「/dev/sda」を選択ですね。
そうして少し待っていると、インストールが完了します。
「続ける」を選択して進みましょう。
そうしたら自動的に再起動され、Debian 8が起動します。
Debian 8の設定
Debian 8が起動され、ログインも無事に終えたらとりあえずひと段落です。
お疲れ様でした。
さて、今の設定では毎回ESXiにアクセスして、
仮想マシンへはコンソールからアクセスしなければ操作できない状況です。
ここからは自由ですが、どんなサーバを構築する際にもお勧めする設定を実施していきます。
まずはSSHでログインできるようにするところからです。
sshでログインできるように設定する
毎回ESXiの管理画面にアクセスしなくても、
仮想マシンに直接アクセスできるよう設定をしておきましょう。
sshアクセスの前提
まず前提としてあるのは、設定する仮想マシンにLAN内のIPアドレスが割り振られていること。です。
今あなたがブラウザなどを開いて利用している、このパソコンのIPアドレス。
そのIPと仮想マシンのIPが同じネットワークにあれば通信はできます。
ネットワークの知識はあまりここで触れないので、
同一ネットワーク?what?という方はいろいろ調べてみてください。
仮想マシンのIPアドレスの確認
まず、仮想マシンのIPアドレスが同一ネットワークにあるのかを確認しておきます。
1 |
$ ip addr show | grep "inet" | grep -v "inet6" |
結果が出たら、自身のパソコンと同じネットワークかを確認しておきましょう。
ここでは、同じネットワークであったと仮定して進めます。
sshd_configファイルを編集する
次は、sshの設定ファイルである/etc/ssh/sshd_configファイルを編集します。
以下のコマンドで編集しましょう。
1 2 |
$ su - # vi /etc/ssh/sshd_config |
ファイルが開いたら以下の編集箇所を設定しましょう。
1 |
PasswordAuthentication yes |
この設定は本来推奨されないものになります。
後から公開鍵認証に切り替えるようにしてください。
あくまでも最初の設定であることを理解して実施してください。
Debian 8は意外とデフォルトの設定がしっかりしてて驚きました。
他のディストリビューションはPortのコメントアウト解除したりとか、
その他色々あるのですが、その点こちらはしっかりしてますね。
設定が完了したら、「:wq」と入力して保存します。
viの使い方はまたどこかで解説しますね〜
sshdを再起動する
さて、お待ちかねのデーモン再起動ですね。
CentOS 7でも利用されているsystemctlコマンドがDebian 8でも利用できます。
今後のニーズ的にも?使えた方がいいことは確かなので、
今日からsystemctlコマンドを使いましょう!
以下のコマンドでsshdを再起動します。
1 |
# systemctl restart sshd.service |
再起動できたら、きちんとポートが開いているか確認しましょう。
ポート確認
以下のコマンドでポートがListenしているか確認できます。
1 |
# ss -ant |
*:22
というような部分が見えたらちゃんと起動しています。
実際にsshでアクセスしてみる
起動もできているなら、おそらくsshでアクセスできるはず。
ということで、sshコマンドでアクセスしてみましょう。
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お疲れ様でした〜
こんな感じでアクセスできたら、あとは自由に構築三昧ですねw